スパバハやディアスポラ、古戦場の200HELL対策で奥義系武器の作成を考えている方が多いようです。
その中でも最有力候補として名前が上がるのがリミ武器のセラステスですが、土属性で奥義上限・奥義ダメージを上げる武器は他にもいくつかあります。
今回は土属性の奥義火力UP武器のスペックを確認して、セラステスと比較してみたいと思います。
数値や計算が頻出するため人によっては読みづらいと感じられるかもしれません。よくわからないという場合は、要点として書いている部分や表としてデータをまとめた部分だけ読んでいただくと良いかもしれません。
セラステスを作るべき/作らなくていい、などの結論を出すものではなく、性能チェックがメインの記事ですので予めご了承ください。
【土の奥義上限武器 基本スペック】
土の奥義関連武器のスペックを並べてみたのが下記の表です。
セルが黄色くなっているところが、同条件で比較した時に最大値となっている武器です。(終末の神器も参考までに併記しています)
セラステスと水着ゴブロ拳(ニーベルングラス)は、奥義関連スキルに絞れば同スペックです。セラステスは技巧、水着ゴブロ拳は水ダメージカット付与時に限りDA30%UP(参考: きくまろGaming)という効果を持っています。
土モニカ剣、イルノート銃、ラムレッダ琴は武器種・武器ステータスや奥義効果こそ違いますが、スキル的には同スペックという事になります。(これら3武器と比較すると、土シルヴァ銃は技巧が少し付いている代わりに奥義ダメUPなしで攻刃も少なく、ワンランク低めの性能ですね。)
水着ゴブロ拳には攻刃要素がないため、セラステス以外ではこの3種の武器が有力候補となります。
なお、奥義与ダメを上げられる土武器は現状ガレヲンジョーしかありません。
(ゼノ武器のEXスキルは効果量が低いため除外)
▼敵対心調整にも使える白虎牙杖
なお、奥義ダメージが上がる武器としては「白虎牙杖」もあるのですが、こちらは「3番目配置されたキャラのみ奥義ダメージが上がる」という効果のみであり、奥義上限や奥義与ダメは上がらない事から除外しました。
白虎杖はどちらかというと3番目配置キャラの敵対心を上げたい時に使う武器というイメージです。
▼奥義ダメージUP数値なら強い「硬式ナッコォ」
両面での奥義ダメージUPは50%と、単体で見ると非常に高い効果量を持つのが硬式ナッコォです。
しかし後述するパートでわかるように、奥義ダメージUPの上限が120%であることを考えると奥義ダメージ50%UPは過剰です。
「謳歌のチェイン」とガレヲンジョーが入っている前提だと、あとはセラステス1本でもカンストまで行くため、攻刃や技巧などのスキルを持たない硬式ナッコォは編成に入りにくいというのが現状です。
(仮にオクトーの奥義に追加ダメージが付いたりしていたらアビ上限目的での起用はあったかもしれませんが、土の奥義軸でアビダメも強いというキャラが現状だと少ないですね。)
片面編成や謳歌のチェインを使わない編成などでは選択肢に入る事もあるかもしれません。
【終末+ガレヲンジョー+奥義系武器1本の編成を比較してみる】
ここからは、武器単体ではなく編成に入っている複数の奥義火力武器の数値を評価していきたいと思います。(両面5凸ティターンで、ガレヲン石は一旦無しで考えます。)
基本的には終末の神器とガレヲンジョー以外で奥義火力UP系の武器を1本だけ入れるというパターンが主流になっていると思います。
奥義火力系武器を更にもう1本入れるケースも無くはないのですが、セラステスを入れるとほぼ枠上限まで行くため併用されるケースは少ないです。
(併用するとしたら、セラステス以外の奥義上限武器を2本入れるパターンが多いと思われます。)
▼セラステス+ガレヲンジョー+終末謳歌(両面)
まず、土属性の上級者が使っている編成でもっとも多いパターンが「セラステス+ガレヲンジョー+終末謳歌」の組み合わせになると思います。
このパターンで各種数値がどのようになるかを計算してみます。
終末は第2スキルに奥義上限、第3スキルに謳歌のチェインが付いていると仮定します。
奥義上限: 20%+31.2%+15% = 66.2% (枠上限値75%)
奥義ダメージ: 38%+58%+25% = 121%(枠上限値120%)→カンスト
奥義与ダメージ: 40万(枠上限値100万)
奥義ダメージUPに関しては上限値の120%を超えているため、120%UPという事になります。
奥義上限UPは枠上限まであと8.8%伸び代があります。
(ただし残り8.8%を埋めるために奥義上限武器を入れるよりは、ダメージ上限UP系の武器を入れる方がバランスは良さそうです。)
セラステス+ガレヲンジョー+終末謳歌の3セットを編成に入れるのであれば、それ以外に追加でイクシード武器を入れる必要はあまりないと言えるでしょう。
▼イクシード武器(ラブリーエースなど)+ガレヲンジョー+終末謳歌(両面)
セラステス未所持、あるいは技巧編成が組めない場合の代替として、「ラブリーエース」(バレモニ剣)などのイクシード武器を使うとどうなるか計算してみます。
なお、「バブルレター」(水着イルノート銃)、「ハート・ソングバーズ」(ラムレッダ琴)などもほぼ同スペックなので、この項でまとめて評価します。
奥義上限: 15%+31.2%+15% = 61.2% (枠上限値75%)
奥義ダメージ: 30%+58%+25% = 113%(枠上限値120%)
奥義与ダメージ: 40万(枠上限値100万)
奥義ダメージUPの数値がカンストしておらず、113%となっています。
奥義上限については、セラステス入りに比べて5%下がり、まだ上限まで13.8%の伸び代があります。
この数値であれば、もう英雄王の槍を1本追加するとちょうど上限に達する事ができてちょうど良い場合もありそうです。
ラブリーエースは剣、バブルレターは銃、ハートソングバーズは楽器です。
なおメイン装備時の奥義効果は
ラブリーエース→味方全体の奥義ゲージ10%UPと奥義性能UP1ターン
バブルレター→敵に弱体耐性ダウン、土属性防御ダウン
ハートソングバーズ→奥義時、主人公にHP30%分のダメージと再生効果(極大奥義)
となっています。
土属性にはミーレス銃も存在するため、バブルレターは編成次第でそちらとのシナジーも少し期待できそうです。
またバレモニ剣については後述する土ベア剣とのシナジーを狙うパターンもあります。
▼土ベア剣+ガレヲンジョー+終末謳歌(両面)
土ベア剣(エムブラスク・デミクロン)は、ラブリーエースなどと比べてやや奥義上限が低くなりますが、それに次ぐスペックとなっています。
奥義上限: 12%+31.2%+15% = 58.2% (枠上限値75%)
奥義ダメージ: 30%+58%+25% = 113%(枠上限値120%)
奥義与ダメージ: 40万(枠上限値100万)
奥義ダメージUPはラブリーエース入りと同じ113%です。
奥義上限UPに関しては枠上限まで16.8%の伸び代があります。(ラブリーエース版より3%低い)
英雄王の槍を入れてもまだギリギリ枠上限までは行っていません。
ボルテージオブソードⅠ(Ⅱではないので注意)のスキルも持っているため、編成内に剣の本数が多ければ更に素の火力の上昇も期待できます。「ラブリーエースの相方」という位置づけでの起用も考えられる武器です。
▼英雄王の槍+ガレヲンジョー+終末謳歌(両面)
最後に無課金編成です。ギルガメッシュHLでドロップする英雄王の槍を使うとどうなるか計算してみます。
奥義上限: 15%+31.2%+15% = 61.2% (枠上限値75%)
奥義ダメージ: 58%+25% = 83%(枠上限値120%)
奥義与ダメージ: 40万(枠上限値100万)
こちらも奥義ダメージUPが枠上限まで行っておらず、まだ37%の伸び代があります。他の3パターンに比べて、かなり奥義ダメージが低くなります。
一方で奥義上限UPはラブリーエース入りの編成と同じ数値になっています。
▼4パターンの比較
以上の4つの編成を比較すると、
奥義上限: セラステス入り > ラブリーエース入り = 英雄王の槍入り > 土ベア剣入り
奥義ダメUP:セラステス入り > ラブリーエース入り = 土ベア剣入り > 英雄王の槍入り
という事になります。
奥義ダメージUPに関しては英雄王の槍が他より大きく見劣りしていますが、それ以外の3パターンに関しては数%差となっておりそこまで強烈に大きなものではないと言っても良いかもしれません。
セラステスには技巧スキルも付いておりそちらの評価も考える必要はあるので、それについては最後に書きたいと思います。
▼奥義ダメージUPの数値差がどのくらい火力に響いてくるのか
「英雄王の槍」入りの編成を使ってみると、バフの量にもよりますが防御値を下限まで下げても意外と上限を叩けていない事が結構あります。
素の火力が同じだと仮定すると、奥義火力+83%(183%)→+113%(213%)で奥義火力は約1.16倍になる計算です。
奥義上限の都合もあるので丸々16%の差ができるわけではありませんが、1アビ使用後のオクトーに奥義を打たせていてダメージに10%くらい差が生まれることはザラにあったので、バフが十分に掛かっていない段階では有意に差ができるという印象でした。
一方で、奥義火力+113%(213%)→+120%(220%)では3.2%程度の火力上昇になる計算です。
▼奥義上限UPが増える恩恵はどのくらい?
奥義上限の差でどのくらい実際の奥義ダメージが変わるのか、オクトーで試してみました。
・オクトーLv140
・敵防御値9 (トライアルで累積防御ダウン1回だけ使用)
・ウリエルバフあり
・オクトー1アビあり
・奥義ゲージ200%
という条件で、素の火力(予測ダメージ数値)はほぼ変えずに奥義上限の数値だけ変えつつダメージを測ったところ下記のような差ができました。
奥義上限58.2%→ 834万+874万(土ベア剣)
奥義上限73.2%→ 878万+916万(土ベア剣+英雄王の槍)
(対水、オメガ5凸与ダメUP効果を含む)
奥義上限が15%増えることで、奥義1発あたり40万のダメージ増加になっています。
オクトーは自己バフも強く、奥義上限を叩ける事が多いため奥義上限UPが増えればその恩恵を十分に享受する事ができます。
他のキャラは自己バフが足りなかったり、素の奥義ダメージ上限が低いことから、もう少し恩恵が減る事が多いです。
(オクトーの奥義ダメージが40万前後伸びる中、他のキャラは20〜30万程度しか伸びなかったりします)
▼奥義与ダメの強さ
余談になりますが、前述の比較を見ると、ガレヲンジョーの強さも改めて実感させられます。
ガレヲンジョーは奥義与ダメUP40万となる効果ですが、天司枠のダメージUPが適用されると50万以上のダメージUP効果が得られます。しかもこの与ダメUPは奥義上限を叩けていないキャラでも恩恵を受けることになります。
ちなみに超越オクトーのLv150LBが「奥義与ダメ+150000」で、これを低いと言う方が結構多いのですが奥義上限が7%前後増加するのと同等の価値はあると個人的には思います。
▼セラステスの技巧性能について
両面編成においては、セラステス1本でクリティカル発動率48%になります。(12%×両面加護で4倍)
武器の技巧スキルでのクリティカルが発動するとダメージは50%UPですので、期待値としては
0.52×1+0.48×1.5 = 1.24
となり、ダメージ上限などを一旦置いておけばセラステスの技巧スキル有無で24%程度ダメージの期待値が変わってくるという計算になります。
(クリティカルバフやクリティカル系LBが多い場合、実質的な恩恵がこれより薄れる場合があります。また、会心効果・クラフト系スキルの影響は一旦なしで考えています。)
これが高いのか低いのかでいうと、アバウトな表現になりますが「そこそこ高い」です。
比較対象として、通常攻刃を増やせる武器を入れた場合の恩恵について考えてみます。
両面ティターンで通常攻刃で350%の編成があったとして、ここに攻刃20%の武器を加えたとすると、通常攻刃350%→430%に上がります。
これでどのくらい火力が上がるかというと、
(1+4.3)/(1+3.5) ≒ 1.178 で、大体18%という事になります。
期待値ベースで考えると、通常攻刃20%の武器を入れるよりもセラステスの技巧スキルを入れる方が6%ほど期待値は高いという事になります。
奥義火力UPのオマケというレベルではなく、技巧スキル単体でも十分強いと言えます。
▼セラステスの抱える問題点
ただし手放しで強いとは言えない理由がいくつかあります。
・セラステス単体ではクリティカル発動が安定せず、火力を折り込みにくい
・技巧確定(ほぼ確定、も含む)をさせるには他に+1〜2本の技巧武器をセットで入れることになり、自由度が低くなる
・片面編成では技巧編成自体が不利になる
ラブリーエースや土ベア剣は単体で入れても十分に本領を発揮できますが、セラステスは他の技巧武器とセットで3枠程度を占めることになります。
本記事執筆時点では、「セラステス+サイレントナイトリークス+刃鏡片」の3セットで使われる事が多くなっています。この3セットで使う前提であれば強いものの、妥協した武器を入れるとそこが足を引っ張る事になってしまいます。
「使う武器枠が多い」という事は、武器枠の数が多いスパバハ、ディアスポラ戦ではデメリットになりにくいかもしれません。しかし今後有用な武器が増えていくと、武器枠の圧迫が問題になってくる可能性も否定はできません。
▼ガチャ産イクシード武器からセラステスへの乗り換えはアリ?
ガチャ産の奥義上限武器を1つも持っていない段階で「どの武器にダマスカス・ヒヒイロカネを使うか」という目線ではリミ武器であるセラステスが安牌ですが、「すでにガチャ産の奥義上限武器を持っている状態で、追加でセラステスを作るべきか?」というと難しい質問になってきます。
ただ「ガチャ産イクシード武器からセラステスに乗り換えても、奥義火力が思ったほど変わらなかった」という可能性には留意しておく方が良いと思います。
もちろんある程度は伸びるのは事実ですし、サイレントナイトリークスをセットで入れれば治癒スキルなど火力以外でのプラス要素もありますが、奥義火力面については謳歌のチェインの登場を境にかなり状況が変わっています。
以上私見も含まれますが何かの参考になれば幸いです。
もしデータの記載ミスや計算間違い、思い違いなどがあればお知らせください。
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